新人君
新人君
どうしよう。
今度の飲み会のセッティングが、全然進んでいない…
あれ、この前は僕に任せてください!!
って、言っていたわよね?
先輩さん
先輩さん
中堅さん
中堅さん
そうね。
僕が準備をするからには、絶対みんなが楽しめるものにします。
って、意気込んでいたわね…
そうだぞ!!
自分でやると言ったからには、きちんと準備するんだぞ!!
ベテランさん
ベテランさん

今回は「~からには」という表現について学習していきます。
これは、「Aという状況(理由)だから、当然B」という強い気持ちを表すときに使う表現です。
後半に続く文章は、自分の意思や断定を表す「~つもりだ」「なければならない」「~に違いない」や、
相手への働きかけを表す「~すべきだ」「~ください」「~てはいけない」などが入ります。
 

~からには

教師
教師
みなさん、日本語を勉強していますが、
目標がありますか。
N1にが合格したいです。
日本の会社で働きたいです。
日本に住みたいです。
日本人と話せるようになりたいです。
学生さん
学生さん
教師
教師
そうですね。
日本語を勉強するからには、N1に合格したいですね。
日本語を勉強するからには、日本の会社で働くつもりですね。
日本語を勉強するからには、将来日本で生活したいですね。
日本語を勉強するからには、日本人の友達を作りたいですね。
「~からには」は理由ですが、強い気持ちを言うときに使います。
今日のクラスに参加したからには、この文型を覚えて帰ってくださいね。

(東京の写真を貼る)
教師
教師
皆さんは日本に留学して、東京に住んでいますね。
あなたの友達も日本で勉強するために東京に住みます。
どんな覚悟が必要ですか。
電車が混みます。
家賃が高いです。
物の値段が高いです。
学生さん
学生さん
教師
教師
そうですね。
東京に住むからには、満員電車に乗るしかないですね。
東京に住むからには、家賃の高さを諦めるしかないですね。
東京に住むからには、物価が高いことを覚悟しなければなりませんね。

(ダイエットをしている人の絵を貼る)
教師
教師
この人はダイエットします。
ダイエットを始めることを家族や友達に言いました。
みんなに言いましたから、もし痩せなかったら恥ずかしいですね。
痩せると言ったからには、絶対に痩せなければなりませんね。
みんなにダイエットをすると言ったからには、辞められませんね。
ダイエットをするからには、甘いものを食べるべきではありませんね。
ダイエットをするからには、必ず痩せたいですね。

板書

日本語を勉強するからには、N1に合格したい。
日本語を勉強するからには、日本の会社で働くつもりだ。
日本語を勉強するからには、将来日本で生活したい。
日本語を勉強するからには、日本人の友達を作りたい。
今日のクラスに参加したからには、この文型だけは覚えて帰ってくださいね。

東京に住むからには、満員電車に乗るしかない。
東京に住むからには、家賃の高さを諦めるしかない。
東京に住むからには、物価が高いことを覚悟しなければならない。

痩せると言ったからには、絶対に痩せなければならない。
みんなにダイエットをすると言ったからには、辞められない。
ダイエットをするからには、甘いものを食べるべきではない。
ダイエットをするからには、必ず痩せたい。

 

練習

① 日本へ来たからには(              )。

② 一度やると言ったからには(           )。

③ 社会人になったからには(            )。

④ オリンピックに出るからには(          )。

⑤ ディズニーランドへ来たからには(        )。

⑥ (          )からには、途中でやめることは許されない。

⑦ (          )からには、最後まで続けるべきだ。

⑧ (          )からには、頑張るつもりだ。

⑨ (          )からには、頂上まで登りたい。

⑩ (          )からには、全部食べないと損だ。

 

新人君
新人君
この間の健康診断の結果どうでしたか?
うーん、特に問題はなかったけど。
先輩さん
先輩さん
中堅さん
中堅さん
ちょっと睡眠不足で、肌荒れしていると言われたわ。
診断を契機に睡眠をきちんと取るようにしているわ。
うーん、医者から、
診断結果が出たのを契機に、
「禁酒」「禁煙」「食生活の見直し」「適度な運動」をしろと言われたぞ…
ベテランさん
ベテランさん

今回は「~を契機に」「~をきっかけに」について考えていきましょう。
この表現は、何かを新しく始めたり、何か生活のスタイルを変えたりしたときに、その原因・理由となった出来事を述べる表現です。
「~契機に」は書き言葉、社会的、歴史的なことで使われ、「~きっかけに」は自分のことを話すときによく用いられます。
後ろの文にはいい意味の文章が入ることが多いです。
機会の意味を勘違いして、「ついでに」と混同して使う学生がいるので注意しましょう。
× 東京へ行ったのをきっかけに、お土産を買った。
 

~をきっかけに

(結婚する女の人の絵を貼る)

教師
教師
この人は結婚しました。
みなさん結婚すると何が変わりますか。
ご主人と一緒に住みます。
仕事をやめます。
友達と遊ぶ機会が減ります。
学生さん
学生さん
教師
教師
そうですね。
結婚をきっかけに、ご主人の家に引っ越しますね。
結婚をきっかけに、仕事をやめる人もいますね。
結婚をきっかけに、友達と遊ぶ機会が減りますね。
「きっかけに」は何かが理由で、生活などが変わるときに使いますよ。

(病気になって入院している人の絵を貼る)
教師
教師
生活習慣が悪くて、病気になってしまいました。
手術をして1か月も入院しました。
退院してから、どのような生活をしますか。
お酒を減らします。
たばこを止めます。
食生活に気を付けます。
スポーツをするようにします。
学生さん
学生さん
教師
教師
そうですね。
病気をきっかけに、お酒を減らしますね。
病気をきっかけに、たばこをやめますね。
手術をしたのを契機に、食生活に気を付けますね。
病気をきっかけに、スポーツをするようにしますね。
教師
教師
みなさんは日本語の勉強をしていますね?
でも、どうして日本語の勉強を始めましたか?
日本に興味を持ったきっかけは何ですか?
日本へ旅行に行きました。
日本のドラマを見ました。
日本人の友達ができました。
学生さん
学生さん
教師
教師
そうですか。
日本へ旅行したのをきっかけに日本に興味を持ちました。
日本のドラマを見たのをきっかけに、日本に興味を持ちました。
日本人の友達ができたのをきっかけに、日本語の勉強を始めました。

板書

結婚をきっかけに、ご主人の家に引っ越します。
結婚をきっかけに、仕事をやめる人もいます。
結婚をきっかけに、友達と遊ぶ機会が減ります。

病気をきっかけに、お酒を減らしますね。
病気をきっかけに、たばこをやめますね。
手術をしたのをきっかけに、食生活に気を付けますね。
病気をきっかけに、スポーツをするようにしますね。

日本へ旅行したのをきっかけに、日本に興味を持ちました。
日本のドラマを見たのをきっかけに、日本に興味を持ちました。
日本人の友達ができたのをきっかけに、日本語の勉強を始めました。

 

~を契機に

(誘拐の絵を貼る)

教師
教師
最近、この通りで誘拐事件が起きました。
誘拐事件が起きましたから、
誘拐事件を契機に、近所のボランティアによる、子供たちの送り迎えが始まりました。
誘拐事件をきっかけに、警察による朝と夜のパトロールが実施されました。
誘拐事件をきっかとして、通学路に防犯カメラが設置されました。

(工場の絵を貼る)
教師
教師
この工場では、火災事故が起きました。
事故でけがをした人もいました。
もう二度と事故が起きにように、何をしますか。
機械の点検をします。
火災が起きた時のために、避難訓練をします。
すぐに消火できるように、設備を整えます。
学生さん
学生さん
教師
教師
そうですね。
火災事故を契機に、機械の再点検をしました。
火災事故を契機に、避難訓練が実施されました。
火災事故を契機に消火設備が整えられました。

板書

誘拐事件を契機に、近所のボランティアによる、子供たちの送り迎えが始まりました。
誘拐事件を契機に、警察による朝と夜のパトロールが実施されました。
誘拐事件を契機として、通学路に防犯カメラが設置されました。

火災事故を契機に、機械の再点検をしました。
火災事故を契機に、避難訓練が実施されました。
火災事故を契機に、消火設備が整えられました。

練習

① プロジェクトの失敗を契機に(               )。

② 友人が亡くなったのをきっかけに(             )。

③ あの国では新しい大統領の誕生を契機に(          )。

④ 海外への転勤をきっかけに(                )。

⑤ 原発事故を契機に(                    )。

⑥ 自動車の発明を契機として(                )。

⑦ 彼と友達になったのをきっかけに(             )。

⑧ 一人暮らしを始めたのをきっかけに(            )。

⑨ 古い機械が故障したのを契機に(              )。

⑩ 父は仕事を定年退職したのを契機に(            )。

 

新人君
新人君
今度、また勉強会がありますね。
今度は何をするんですか。
いつもは「授業の質の向上を目的とした勉強会」よね?
先輩さん
先輩さん
中堅さん
中堅さん
今回は、「教師の役割とは何か」をテーマとして、話し合いをするみたいよ。
そうだぞ!
勉強会の日までに「教師の役割とは」をテーマとする小論文を書いてくれ!!
ベテランさん
ベテランさん
新人君
新人君

ここでは「~を~とした / ~を~として / ~を~とする」という文型に触れて行こうと思います。
この表現は「学生の交流を目的とした活動」のように使い、「活動は学生の交流が目的です」という意味で使われます。
ですから、「山田さんを中心としたチーム」の場合には、「チームは山田さんが中心です」という意味になります。
また、「論文大会は環境保護をテーマとして行われる」のように「~として」を使う場合には動詞と接続され、
「行われる論文大会は環境保護がテーマです」という意味になります。
「部長をリーダーとして活動します」は「この活動は部長がリーダです」という意味になります。
 

~を~とした / ~を~として / ~を~とする

教師
教師
今度、みんなでスピーチコンテストをしようと思います。
どんなテーマでコンテストをしましょうか?
家族についてはどうでしょうか。
日本での生活はどうですか。
将来の自分がいいと思います。
学生さん
学生さん
教師
教師
どれもいいですね。
スピーチコンテストについて、このように言うことができますよ。
家族をテーマとしてスピーチコンテストを開きます。
日本での生活をテーマとしたスピーチコンテストが開かれます。
将来の自分をテーマとするスピーチコンテストを行います。

(スローガンを持って活動している人々の写真をいろいろ類貼る)
教師
教師
この人たちが集まっている理由は「自然環境の保護」です。
彼らは自然環境の保護を目的として集まっています。
じゃあ、この人たちはどうして行進していますか。
何と書いてありますか?
言論の自由と書いてあります。
学生さん
学生さん
教師
教師
そうですね。
「言論の自由」を目的とした行進が行われていますね。
この写真はどうですか?
だれの写真を持っていますか。
(某国の「〇〇」です。)
学生さん
学生さん
教師
教師
ええ、「〇〇」を中心としたデモ活動が行われているようですね。
教師
教師
皆さん、この案内書を見てください。
講師は誰ですか?
参加人数は何人ですか。
テーマはなんですか。
会場はどこですか。
ええと、
講師は〇田△子さんです。
参加人数は50人です。
テーマは「日本の伝統芸能」です。
会場は〇〇ホテルです。
学生さん
学生さん
教師
教師
そうですね。
この講演会は〇田△子さんを講師として招きますね。
参加者を50人限定として開かれますね。
これは日本の伝統芸能をテーマとした講演会ですね。
〇〇ホテルを会場として準備していますね。

板書

家族をテーマとしてスピーチコンテストを開きます。
日本での生活をテーマとしたスピーチコンテストが開かれます。
将来の自分をテーマとするスピーチコンテストを行います。

彼らは「自然環境の保護」を目的として集まっています。
「言論の自由」を目的とした行進が行われています。
「〇〇」を中心としたデモ活動が行われている。

この講演会は〇田△子さんを講師として招きます。
講演会は参加者を50人限定として開かれます。
これは日本の伝統芸能をテーマとした講演会です。
〇〇ホテルを会場として講演会の準備をしています。

 

練習

① (            )を目的として、レジ袋の有料化が始まった。

② (            )をテーマとした絵画コンクールが開催される。

③ (            )を目標とするプロジェクトが始まる。

④ (            )を手本として、子供は成長する。

⑤ (            )を中心として、日本の経済は発展した。

⑥ 結婚を前提として、(                       )。

⑦ あの会社は(    )を中心として(             )。

⑧ このレストランは(     )を限定として(          )。

 

新人君
新人君
今度、新しい先生が来るんですよね。
ええ、彼は若いながらも経験は豊富で、
日本語教育に関する論文を色々書いているわね。
先輩さん
先輩さん
中堅さん
中堅さん
そうね…
それに子供のときはイギリスに住んでいたから、
日本人でありながらも英語はネイティブレベルなの…
おお、なんだか期待できそうだな!!
ベテランさん
ベテランさん
新人君
新人君
なんだか、自信失くしそう…

今回は「~ながら(も)」という文型について考えてみたいと思います。
この表現は「~が」「~けれども」と同じように「逆接」の意味で使われます。
硬い表現で使われ、状態を表す言葉とよく一緒に使われます。
文末に意志、指示、依頼、許可などの表現が入らないので注意しましょう。
〇忙しいが、頑張ろう!!
×忙しいながらも、頑張ろう!!
〇忙しいけれども、頑張ってね。
×忙しいながら、頑張ってね。
〇忙しいけれども、今日は帰ってもいいよ。
×忙しいながら、今日は帰ってもいいよ。
 

~ながら(も)

教師
教師
次のプロジェクトのリーダーはAさんです。
Aさんは新人ですが、仕事がよくできます。
Aさんは若いですが、みんなに信頼されています。
今日は他の言い方で言います。
Aさんは新人でありながら、仕事がよくできます。
Aさんは若いながらも、みんなに信頼されています。
「~ながら」は「が」「けれども」と同じ意味で使えます。

(学生がいる教室の絵を貼る)
教師
教師
ここは大学です。
色々な学生がいますね。

(学生を指さしながら)
教師
教師
Aさんです。
Aさんは、今日熱があります。でも、学校へ来ました。
Bさんは、主婦です。でも大学で勉強します。
Cさんは、留学生ですが、大学の成績はいつも一番です。
「ながら」を使って言ってください。
Aさんは熱がありながら、大学へ来ました。
Bさんは主婦でありながら、大学で勉強しています。
Cさんは留学生でありながら、大学の成績はいつも1番です。
学生さん
学生さん

(居酒屋の絵を貼る)
教師
教師
皆さんは居酒屋へ行ったことがありますか?
どんなところですか?
色々なお酒があります。
にぎやかです。
駅の近くにあります。
色々な料理があります。
学生さん
学生さん
教師
教師
そうですね。
でも、この居酒屋はちょっと違います。
居酒屋ですが。お酒は1種類しかありません。
居酒屋ですが、料理は日本料理を提供していません。洋食を提供します。
駅から遠くて不便ですが、経営は成功しています。
また、「ながら」を使って説明してください。

居酒屋でありながら、お酒が1種類しかありません。
居酒屋でありながら、日本料理を提供していません。洋食を提供します。
駅から遠くて不便ながら、経営は成功しています。
学生さん
学生さん
教師
教師
私の友達は体に悪い生活をしています。
体に悪いと知っていますが、タバコを吸います。
太るとわかっていますが、甘いものを辞められません。
給料が少ないですが、毎週パチンコへ行きます。
彼女が欲しいと思っていますが、服装に気を付けません。
「ながら」を使って言ってください。
体に悪いと知っていながらも、タバコを吸います。
太るとわかっていながら、甘いものを辞められません。
給料が少ないながら、毎週パチンコへ行きます。
彼女が欲しいと思っていながらも、服装に気を付けません。
学生さん
学生さん

(会社で7時まで仕事をしている会社員たちの絵を貼る)
教師
教師
もう2時間残業していますが、全然仕事が終わりません。
上司は部下に言います。
まだ仕事があるけれども、少し休みましょう。
仕事はたくさんありますが、9時に帰ってください。
みんさん、何と言いますか。
まだ仕事がありながらも、少し休みましょう。
仕事はたくさんありながら、9時に帰ってください。
学生さん
学生さん
教師
教師
そうですね。
でも、「ながら」は「~ましょう」「~ください」「~てもいいです」などと
一緒に使うことができません。
この場合は、「が」や「けれども」などを使いますよ!!

板書

Aさんは熱がありながら、大学へ来ました。
Bさんは主婦でありながら、大学で勉強しています。
Cさんは留学生でありながら、大学の成績はいつも1番です。

居酒屋でありながら、お酒が1種類しかありません。
居酒屋でありながら、日本料理を提供していません。
駅から遠くて不便ながら、経営は成功しています。

体に悪いと知っていながらも、タバコを吸います。
太るとわかっていながら、甘いものを辞められません。
給料が少ないながら、毎週パチンコへ行きます。
彼女が欲しいと思っていながらも、服装に気を付けません。

× まだ仕事がありながらも、少し休みましょう。
〇 まだ仕事がありますが、少し休みましょう。
× 仕事はたくさんありながら、9時に帰ってください。
〇仕事はたくさんありますが、9時に帰ってください。

 

練習

① あの選手はまだ20歳ながら、(                   )。

② 彼は去年入社したばかりながら、(                 )。

③ このスーパーは郊外にありながら、(                )。

④ この車は古いながらも、(                     )。

⑤ 失敗するとわかっていながらも、(                 )。

⑥(               )ながらも、ビジネスで成功した。

⑦(               )ながらも、質素な生活をしている。

⑧(               )ながらも、お酒はやめられない。

⑨ 彼は(               )ながらも、なぜか必ず参加する。

⑩ (              )ながらも、許すことができなかった。

 

新人君
新人君
どうしよう。
今度の発表の準備が全然できない…
どうしたの?
何か問題でもあったの?
先輩さん
先輩さん
新人君
新人君
日本人の生活習慣について、
学生たちに発表をするんですが、
全然まとまらないんです。
中堅さん
中堅さん
ちょっと見てもいい…
寿司は日本はもとより、多くの外国で愛されている食べ物…
温泉は日本人はもとより、多くの外国人にも人気の…
日本のアニメは日本の子供はもとより、世界中の…
うーん…
なんだか…
同じような言い回しばかりだな…
ベテランさん
ベテランさん

今回は「~はもとより」という表現について学習していきます。
この表現は会話ではなく、書き言葉やスピーチやプレゼンなどで何かを説明するときによく使われます。
「Aだけでなく、その他についても同様である。」という意味でつかわれます。
Aには「明らかなこと」「代表的な例」が入り、後半の部分にはAで取り上げたものと繋がりのあるものが入ります。
「もとより」は固い表現になるので、会話などで使う場合には「Aはもちろん、~」が使われます。
 

~はもとより

教師
教師
植物が生きていくためには何が必要ですか。
もちろん、水が必要です。
学生さん
学生さん
教師
教師
そうですね。
もちろん水がないと枯れてしまいます。
でも、太陽の光…
日光も必要ですね。
植物が成長するためには水はもとより、日光も必要です。
教師
教師
皆さんは長い間、日本語を勉強していますね。
日本の勉強で何が大切ですか。
リスニングですか?漢字ですか?
リスニングも漢字も、文法も、全部大事です。
学生さん
学生さん
教師
教師
そうですね。
日本語の勉強では、リスニングはもとより、漢字や文法も大事です。
教師
教師
皆さんはアニメを見ますか?
はい、見ます。
あまり見ません。
毎日、見ます。
学生さん
学生さん

(ドラえもんの絵を見せる)
教師
教師
これは何ですか?
ドラえもんです。
学生さん
学生さん
教師
教師
どうしてみんな知っているんですか?
私の国でも有名です。
子供のときにテレビで見ました。
学生さん
学生さん
教師
教師
ドラえもんは、日本はもとより海外の色々な国で見られていますね。
ドラえもんは、アニメ好きの人はもとより、アニメをあまり見ない人にも知られていますね。

板書

植物が成長するためには水はもとより、日光も必要です。
日本語の勉強では、リスニングはもとより、漢字や文法も大事です。
ドラえもんは日本はもとより、海外の色々な国で見られています。
ドラえもんはアニメ好きの人はもとより、アニメをあまり見ない人にも知られています。

 

練習

① 彼の悪い噂は(          )はもとより(          )にも伝わっている。

② (                       )は日本はもとより、海外でも人気がある。

③ この本は(          )はもとより(           )にも翻訳されている。

④ 健康的な食事は(         )はもとより(       )も食べなければならない。

⑤ 私の家には(           )はもとより、(           )もありません。

⑥ (           )は、経験はもとより、新しい発想も必要だ。

⑦ (          )は、携帯の使用はもとより、(        )も禁止されている。

⑧ 昨日の台風で(          )はもとより、(           )も壊れた。

 

新人君
新人君
先輩が新人のときはこの学校はどうだったんですか?
そうねぇ。
あの時は尊敬できる主任のもとで、
いいクラス運営ができるように全教師が一生懸命働いていたわ。
先輩さん
先輩さん
中堅さん
中堅さん
そうね、あなたが入った時期は活気があってよかったわね。
私が入った時期は、経営の合理化のもとにたくさんの教師が辞めさせられたわ…
そんな時期もあったな…
それよりもっと前はのんびりしていたから、
休みの日や授業が終わってから、
明るい太陽のもとで学生と遊んでいたぞ!!
ベテランさん
ベテランさん

今回は「~のもと」という表現について学習していきます。
「~のもとで」と「~のもとに」の二つの使い方があります。
「~のもとで」は「影響力のある人のしたで」「ある環境の中で」「~の下で」何かをするという使われ方をします。
例)厳しい先輩のもとで、このスポーツの基礎を身につけた。
例)星空のもとで、デートをした。

「~のもとに」は「ある条件や状況で何かをする」と言うときに使われます。
例)合意のもとに、ハンコを押します。
例)作者の了解のもとに、この作品は映画化された。

また、「~の名のもとに」のような慣用表現もあります。
「~を名分にして何かをする」という意味で使われます。
例)自由の名のもとに、戦争を起こした。
例)教育の名のもとに、体罰が行われた。

 

もとで

【環境の中で】
(自然の中で子供が遊んでいる写真を見せる)

教師
教師
子供たちが遊んでいますね。
どこで遊んでいますか。
外で遊んでいます。
森の中で遊んでいます。
学生さん
学生さん
教師
教師
そうですね。
ここはとても自然が豊かですね。
豊かな自然環境のもとで子供たちは遊んでいますね。
教師
教師
皆さんは日本に留学して、日本語を勉強しています。
どんな環境で勉強していますか。
静かな環境で勉強しています。
学生さん
学生さん
教師
教師
そうですね。
静かな環境のもとで勉強をしたいですね。

【~の下】
(星空のしたでデートをしているカップルの絵を見せる)
教師
教師
この二人は2年付き合っています。
今日、彼はずっと彼女に結婚を申し込もうと思っていました。
今日は空に星がたくさん出ていて素敵な日です。
今日プロポーズすることにしました。
彼は星空のもとで彼女にプロポーズをしました。

(大きい野菜の絵を見せる)
教師
教師
この野菜はとても大きくおいしく育ちました。
野菜が育つためには何が必要ですか。
太陽の光です。
学生さん
学生さん
教師
教師
はい、そうですね。
この野菜は太陽のもとで大きく育ちました。

【人】
教師
教師
皆さんどんな習い事をしたいですか?
習字を習いたいです。
絵を習いたいです。
ピアノを習いたいです。
学生さん
学生さん
教師
教師
そうですか。
じゃあ、どんな人に習いたいですか?
有名な習字の先生に習いたいです。
優しい先生に絵を習いたいです。
厳しい先生にピアノを習いたいです。
学生さん
学生さん
教師
教師
そうですか。
有名な先生のもとで習字を習いたいです。
優しい先生のもとで絵を習いたいです。
厳しい先生のもとでピアノをならいたいです。
誰かに指導してもらうとき、誰かの影響を受けるとき「もとで」を使います。

板書

豊かな自然環境のもとで子供たちは遊んでいますね。
静かな環境のもとで勉強をしたいですね。

彼は星空のもとで彼女にプロポーズをしました。
この野菜は太陽のもとで大きく育ちました。

有名な先生のもとで習字を習いたいです。
優しい先生のもとで絵を習いたいです。
厳しい先生のもとでピアノをならいたいです。

 

~のもとに

【条件・状況で】

教師
教師
みなさんはアルバイトをしていますか?
アルバイトの時間や給料はどうですか?
時間は決まっています。週3回です。
給料は時給です。
学生さん
学生さん
教師
教師
そうですね。
週28時間までという法のもとに、アルバイトのシフトが決められていますね。
アルバイトは時給計算のもとに、給料が払われますね。

(取引をしている社員の絵を見せる)
教師
教師
今度私の会社はB社とビジネスパートナーになる契約をしました。
でもたくさん条件があります。
毎月、売り上げの一部を払わなければなりません。
私の会社の数人のエンジニアをB社に研修させなければなりません。
教師
教師
売り上げの一部を払うという契約のもとに、B社とビジネスパートナーになりました。
エンジニアを研修させるという約束のもとに、B社と契約をしました。

板書

週28時間までという法のもとに、アルバイトのシフトが決められていますね。
アルバイトは時給計算のもとに、給料が払われますね。

売り上げの一部を払うという契約のもとに、B社とビジネスパートナーになりました。
エンジニアを研修させるという約束のもとに、B社と契約をしました。

 

~の名のもとに

(街を作っている絵を貼る)

教師
教師
ここに新しい街を作ることになりました。
ここは海からも近くて、二つの大きい町の間あります。
ここに町ができたら、とても便利になります。

(森を切り開いている絵を見せる)
教師
教師
でも、町を作るためには森の木を切らなければなりません。
ですから、街を作ることに反対する人もたくさんいました。
でも、国はこの土地の開発のために木を切ります。
国は開発の名のもとに、多くの木を切りました。

(体罰の絵を貼る)
教師
教師
この学校では子供が悪いことをしたときに、
先生は子供を叩きます。体罰が行われています。
教師たちは子供たちの教育のために、体罰も必要だと言っています。
この学校では教育の名のもとに、体罰が行われています。

(人々が紛争を起こしている絵を貼る)
教師
教師
この人たちは自由がありません。
いつも奴隷のような苦しい生活をしています。
ですから、自由になるために紛争を起こしました。
自由の名のもとに、紛争を起こしました。

(王子さまとお姫様の絵を貼る)
教師
教師
この物語には、王子様とお姫様が登場します。
王子様がお姫様との愛のために悪い魔女と戦う物語です。
この物語は愛の名のもとに、王子様が悪い魔女と戦う物語です。

板書

開発の名のもとに、多くの木を切りました。
この学校では教育の名のもとに、体罰が行われています。
自由の名のもとに、紛争を起こしました。
この物語は愛の名のもとに、王子様が悪い魔女と戦う物語です。

 

練習

① 雲一つない青空のもとで、(                      )。

② 厳しい生活環境のもとで、(                      )。

③ (              )もとで、日本語を学んでいます。

④ (              )もとで、この子供は成長しました。

⑤ 大学の協力のもとに、(                        )。

⑥ (              )もとに、この作品は完成した。

⑦ 勝利の名のもとに、(                         )。

⑧ 表現の自由の名のもとに、(                      )。

 

新人君
新人君
皆さん、新しくできたスーパーへ行きましたか?
ええ、結構便利ね。
生鮮食品をはじめ、輸入品なんかも取り扱っているわね。
先輩さん
先輩さん
中堅さん
中堅さん
そうね。
輸入品もワインをはじめ、東南アジアの食材もあるわね…
ああ、店長をはじめスタッフが生き生きと働いていていいな。
それに若くてかわいい子が多いぞ!!
ベテランさん
ベテランさん

今回は「~をはじめ」という表現について考えていきましょう。
「~をはじめ」は「代表的な例」を出して、それだけではなくて他のものの多くも同様に、
と言いたいときに使う表現です。
「~をはじめ」「~をはじめとして」「~をはじめとする+名詞」
のような使い方ができます。
 

~をはじめ

教師
教師
皆さん百円ショップへ行ったことがありますか。
100円ショップで何を買いますか。
はい、あります。
文房具を買います。
お菓子を買います。
学生さん
学生さん
教師
教師
100円ショップは、色々な種類の文房具があって全部100円で売っていますね。
文房具だけじゃなくて他の物も100円ですね。
100円ショップは文房具をはじめ、色々な商品を100円で売っていますね。
100円ショップはデパートの中をはじめとして、色々なところにありますね。
教師
教師
皆さんは日本に留学してから、遊園地へ遊びに行きましたか。
どんなところが有名ですか。
ディズニーランドへ行きました。
学生さん
学生さん
教師
教師
そうですか。
ディズニーランドが一番有名ですが、他にもたくさん遊園地がありますね。
日本にはディズニーランドをはじめ多くの遊園地がありますね。
日本は遊園地だけじゃなくて、山登りするのもいいですね。
富士山をはじめとして、きれいな山が日本にはたくさんありますから。
教師
教師
皆さんは日本の漢字を勉強していますね。
でも漢字を使う国は日本だけじゃありませんね。
漢字はもともとはどこの国の物ですか?
中国です。
学生さん
学生さん
教師
教師
はい、そうですね。
漢字は中国をはじめとするアジアの国の多くで使われていますね。

板書

100円ショップは文房具をはじめ、色々な商品を100円で売っています。
100円ショップはデパートの中をはじめとして、色々なところにあります。
日本にはディズニーランドをはじめとして、多くの遊園地がありますね。
富士山をはじめとして、日本にはきれいな山がたくさんあります。
漢字は中国をはじめとするアジアの国の多くで使われていますね。

 

練習

① (                 )は、若い女性をはじめとして、色々な人に利用されている。

② (                 )は、アジアをはじめとして、色々な地域で食べられている。

③ (                 )は、電球をはじめ、いろいろな物を発明した。

④ (                 )は、サウジアラビアをはじめとする中東の国から輸出されている。

⑤ ハンバーガをはじめとするファーストフードは(                 )。

⑥ 日本のアニメは、(                )をはじめとして、(             )。

⑦ 和食は(          )をはじめとして、(               )。

⑧ 私の国の(           )は(         )をはじめ、(             )。

 

新人君
新人君
おはようございます。
あれ?みんなで何を作っているんですか?
ああ、事務所でのルールを作っているのよ。
先輩さん
先輩さん
中堅さん
中堅さん
事務所に誰もいないときは電気を消すこと。
印刷ミスの紙はリサイクルの箱に入れること。
授業前は大量にコピーをしないこと。
これぐらいかしら?
うーん、
事務所ではケータイの電源を切ること。
無駄な私語をしないこと。
お菓子や飲み物を飲まないこと。
これも加えたらどうだ?
ベテランさん
ベテランさん
中堅さん
中堅さん
却下ね…

今回は「~こと」という表現について学習していきます。
これは、規則や注意事項、指示などを説明するときに使う文型です。
硬い表現で、注意事項を書くときに多く使われます。
よく張り紙や、文書などでよく見かけます。
「名詞」と接続するときに「~のこと」のように「の」が付きます。
「記入はボールペン使用のこと」のように使われ、
今までにない「こと」に使い方なので、少し違和感を感じる文章になります。
 

~こと

教師
教師
今からみんなでクラスの規則を作りたいと思います。
どんな規則を作りましょうか。
教室では食べ物を食べてはいけません。
教室では日本語で話してください。
授業が始まる前に教室に来なければなりません。
授業のときに帽子をかぶってはいけません。
休むときは先生に連絡しなければなりません。
学生さん
学生さん
教師
教師
そうですね。
じゃあ、今からこの紙に規則を書いていきますね。
教室では食べ物を食べないこと。
教室では日本語で話すこと。
授業が始まる前に教室に来ること。
授業のときに帽子をかぶらないこと。
休むときは先生に連絡すること。
教師
教師
規則を書くときには「~こと」が使えます。

(公園の絵を貼る)
教師
教師
ここは公園です。
あそこに注意の張り紙があります。
何と書いてあると思いますか。
危険ですから、公園の中で自転車に乗らないこと。
公園で野球をしないこと。
公園で花火をしないこと。
小さい子供は両親と来ること。
犬のふんはきれいにかたづけること。
学生さん
学生さん
教師
教師
そうですね。
よく公園の張り紙で見ますね。

板書

教室では食べ物を食べないこと。
教室では日本語で話すこと。
授業が始まる前に教室に来ること。
授業のときに帽子をかぶらないこと。
休むときは先生に連絡すること。
公園で野球をしないこと。
公園で花火をしないこと。
小さい子供は両親と来ること。
犬のふんはきれいにかたづけること。

 

~のこと

(試験会場の絵を貼る)

教師
教師
ここでJLPTの試験をします。
試験のときに注意することがたくさんあります。
みんなで確認して、紙に書いていきましょう。
教師
教師
JLPTはマークシートですね。
ボールペンを使用してもいいですか。
いいえ、使用しては行けません。
学生さん
学生さん
教師
教師
はい、マークシートの記入は鉛筆を使用のこと。
このように注意の紙に書いておきます。
教師
教師
この会場は建物の中に入るときに靴をぬぎます。
中ではくスリッパはどうしますか。
自分で持って行きます。
学生さん
学生さん
教師
教師
はい。
じゃあ、ここにスリッパ持参のこと。と書きますね。
教師
教師
これは試験の解答用紙です。
名前を書きます。受験番号も書きますか?
はい、書きます。
学生さん
学生さん
教師
教師
そうですね。
ここに受験番号を記入のこと。と書いてありますね。

板書

マークシートの記入は鉛筆を使用のこと。
会場は土足厳禁なので、スリッパ持参のこと。
解答用紙に受験番号を記入のこと。

 

 

練習

① 館内では(                )こと。

② 欠席の場合は(              )こと。

③ 会場は駐車場がないので(         )こと。

④ みんなが使う場所なので利用したら(        )こと。

⑤ 申し込みの書類は(            )こと。

⑥ (             )は、12月30日必着のこと。

⑦ (             )は、座席を離れないこと。

⑧ (             )は、携帯の電源を切ること。

⑨ (             )は、走らないこと。

⑩ (             )は、きちんと守ること。

 

新人君
新人君
はぁ…
困ったなぁ。
何をそんなに暗い顔しているの?
またクラスで失敗したの?
先輩さん
先輩さん
新人君
新人君
このアニメのグッズを買いたいんですが、
「人気商品につき、お一人様一つまで」って書いてあるんですよ。
中堅さん
中堅さん
たくさん欲しいなら、たくさんの店を回るしかないわね…
新人君
新人君
この辺では、
一つの店でしか取り扱っていないんですよ…
いいアイデアがあるぞ!!
みんなで一緒に行って、一人一つ買えば4つは手に入るぞ!!
ベテランさん
ベテランさん
新人君
新人君
素晴らしいアイデアですね!!
皆さんどうかよろしくお願いします。
この商品なんですが、見てください!!
うーん…
これは、ちょっと…
(買うのが恥ずかしいな…)
ベテランさん
ベテランさん

今回は「~につき」という表現について学習していきます。
これは、「理由を述べる」ときに使う表現です。
硬い表現で、友達との会話では使いません。
また、会話よりも場内のアナウンスや、案内の張り紙などによく使われます。
 

~(名詞)につき

(トイレを清掃している絵を貼る)

教師
教師
トイレを掃除しています。
掃除中は床が水でぬれるので、滑りやすくて危ないです。
利用する人にそのことを伝えるために、
紙に書きます。
何と書きますか?
清掃中ですから、気を付けてください。
床がぬれていますから、足元に注意してください。
学生さん
学生さん
教師
教師
はい、そうですね。
今日は他の言い方を勉強します。
「清掃中につき、足元にご注意ください。」です。
「~につき」は「理由」を表します。
張り紙やアナウンスでよく使います。
教師
教師
お店で有名で人気があるチョコレートを売ります。
100箱だけ手に入りました。
多くの人にこのチョコレートを食べてもらいたいので、
一人一箱だけ買ってもらいたいです。
お客さんに何と言いますか。
人気があるので、一人一箱しか買えません。
このチョコレートは、2箱以上買えません。
学生さん
学生さん
教師
教師
そうですね。
でも「~につき」が使えます。
「人気商品につき、お一人様一箱までです。」と言います。
教師
教師
今日、新しいスポーツジムができました。
たくさんの人に会員になって欲しいので、
キャンペーンをします。
キャンペーンの期間は入会金を無料にします。
案内のパンフレットに何と書きますか。
「キャンペーン期間中につき、入会金無料」です。
学生さん
学生さん
教師
教師
はい、そうですね。

板書

清掃中につき、足元にご注意ください。
人気商品につき、お一人様一箱までです。
キャンペーン期間中につき、入会金無料

 

練習

①(               )につき、この道は通れません。
②(               )につき、予定より30分遅く始めます。
③(               )につき、会議は延期いたします。
④(               )につき、しばらく休業いたします。
⑤(               )につき、9時から12時まで断水いたします。
⑥ 在庫処分につき、(                       )。
⑦ この部屋は改装中につき、(                   )。
⑧ 店主の都合につき、(                      )。
⑨ 社内は禁煙につき、(                      )。
⑩ 線路内での人身事故につき、(                  )。

 

新人君
新人君
はぁ…
また溜め息?
今度はどうしたの?
先輩さん
先輩さん
新人君
新人君
今度の校内の運動会が心配で…
この学校は運動会にすごい力を入れているわね。
運動会は天気の良い悪いにかかわらず、必ず行うと聞いたわ。
先輩さん
先輩さん
中堅さん
中堅さん
ええ、
年齢、性別、運動の好き嫌いにかかわらず全員参加なの…
そうだぞ!!
運動会のあとの飲み会も、
お酒が飲める飲めないにかかわらず、
2次会までは全員参加だぞ!!
ベテランさん
ベテランさん
中堅さん
中堅さん
(それはパワハラね…)

今回は「~にかかわらず」と言う文型について考えてみましょう。
この文型は「【天気】【好き嫌い】【身分】【性別】【経験】などの条件に関係なく~」
と言いたいときに使われます。
品詞によって使い方が変わるので注意しましょう。
動詞の場合は、「辞書形+ない形にかかわらず」になります。
 例)行く行かないにかかわらず連絡してください。
名詞の場合は、「名詞+にかかわらず」になります。
 例)経験にかかわらず、採用いたします。
形容詞の場合「普通形の肯定系+否定形+にかかわらず」
     または「反対の言葉を二つ+にかかわらず」になります。
 例)好き好きじゃないにかかわらず、やらなければならない。
 例)好き嫌いにかかわらず、やらなければならない
「~かどうか+にかかわらず」の形も使えます。
 例)来るかどうかにかかわらず、連絡をください。
 例)好きかどうかにかかわらず、食べなければならない。
音が似ている文型に「~にもかかわらず」がありますが、意味は全然違うので注意しましょう。
 

~にかかわらず

(コンサートの絵を見せる)

教師
教師
今度のコンサートは、屋根のついているドームでします。
雨の場合、中止になりますか。
いいえ、中止になりません。
学生さん
学生さん
教師
教師
そうですね。
じゃあ、雪の場合はどうですか。
いいえ、中止になりません。
学生さん
学生さん
教師
教師
ええ、屋根がありますから、晴れでも、雨でも、雪でも大丈夫です。
天候は関係なく、コンサートは開催されます。。
天候にかかわらず、コンサートは開催されます。

(コンサートの観客の絵を見せる)
教師
教師
どんな人がこのコンサートを見に来ていますか。
若い男の人がいます。
若い女の人もいますよ。
おじいさんもいますね。
子供がいます。
あそこにおばあさんもいます。
外国人のお客さんもいます。
学生さん
学生さん
教師
教師
そうです。
このコンサートは年齢や性別にかかわらず、誰でも楽しめます。
このコンサートは国籍にかかわらず、色々な人が見に来ます。

(会社の面接の絵を貼る)
教師
教師
この会社は社員がいなくて本当に困っています。
あと10人ぐらい社員が必要です。

(面接を受けに来た人の絵を貼る)
教師
教師
5人の人が面接に応募しました。
AさんとBさんは少し経験があります。
CさんとDさんはあまり経験がありません。
Eさんは全然経験がありません。
でも、みんな真面目そうです。
みなさんは誰を採用しますか。
みんな採用します。
社員が10人必要ですから。
学生さん
学生さん
教師
教師
そうですね。
経験があるないにかかわらず、採用したほうがいいですね。

(別の人の絵を貼る)
教師
教師
まだ5人社員が足りませんから、また求人を出しました。
2人の人が面接に来ました。
Fさんは、英語が話せます。とてもハンサムです。
Gさんは、パソコンについて詳しいです。背が高いです。
どちらも真面目そうで、やる気がありそうです。
どちらを採用しますか。
どちらも採用します。
学生さん
学生さん
教師
教師
そうですね。
まだ社員が足りませんから、どちらも真面目そうなので採用しましょう。
英語やパソコンのスキル、顔や背の高さは関係ありませんね。
英語が話せるかどうかにかかわらず、採用します。
パソコンが使える使えないにかかわらず、採用します。
もちろん背が高い低いにかかわらず、採用します。
もちろんハンサムかどうかにかかわらず、採用します。

板書

名詞
天候にかかわらず、コンサートは開催されます。
このコンサートは年齢や性別にかかわらず、誰でも楽しめます。
このコンサートは国籍にかかわらず、色々な人が見に来ます。

動詞
経験があるないにかかわらず、採用します。
パソコンが使える使えないにかかわらず、採用します。

形容詞
背が高い高くないにかかわらず、採用します。
背が高い低いにかかわらず、採用します。

~かどうか
パソコンが使えるかどうかにかかわらず、採用します。
ハンサムかどうかにかかわらず、採用します。

 

練習

① (              )にかかわらず、必ず連絡をください。

② (              )にかかわらず、誰でも参加できます。

③ (              )にかかわらず、頑張ることが大事だ。

④ (              )にかかわらず、全部の商品が100円です。

⑤ (              )にかかわらず、あの人は誰にでも親切です。

⑥ 荷物の大きさにかかわらず、(                     )。

⑦ 大学の飲み会では、お酒を飲む飲まないにかかわらず、(            )。

⑧ 正社員、アルバイトにかかわらず、(                     )。

⑨ 罪の大小にかかわらず、(                          )。

⑩ 本当にいい商品は値段にかかわらず、(                    )。