【 ~すら 】 JLPT N1の文法の解説と教え方
水を飲むことすらできない。)
具合が悪いの?
昨日は頭が痛くて、歩くことすらできませんでした。
今回は「~すら」という表現について学習していきます。
これは「水すら飲めない」のように使います。
この場合「他の物はもちろん、水も飲めない」という意味で使われます。
極端な例を取り上げて言い、否定的な状況で使われることが多いです。
「~さえ」と同じ意味で使えますが、「さえ」は口語的で「すら」は書き言葉として使われます。
また、「すら」は名詞との接続ですが、「さえ」は動詞、形容詞との接続が可能です。
~すら
(忘年会の絵を貼る)
まず、みんなでボーリングをしました。
それから、楽しくお酒を飲んで、朝までカラオケをしました。
(具合が悪くて寝込んでいる人の絵を貼る)
食事をしたいですが、のどが痛くて食べられません。
それだけじゃなくて、水も飲めません。
昨日カラオケで歌いすぎました。のどが痛すぎて、水すら飲めません。
昨日ボーリングで頑張りすぎました、筋肉痛で体が痛くて歩くことすらできません。
昨日はひどく酔っていたので、どこで飲んだかすら覚えていません。
「~すら」は「他のものはもちろん~も~ない」というときに使います。
(やる気のなさそうな学生の絵を貼る)
鉛筆、ノート、消しゴムだけじゃありません。なんとかばんも持ってきません。
あの学生は本当にやる気がありません。
記述問題は何も書きません。
選択問題も何も選びません。
びっくりすることに、解答用紙に名前も書きません。
あの学生は学校の校長の名前を知りません。
他の先生の名前も知りません。
驚いたことに、クラスの担任の名前も憶えていません。
(定年退職した男の人の絵を貼る)
今は毎日家でのんびりしています。
私の母はすごくストレスが溜まると言っています。
父は料理ができません。
インスタントラーメンも作れません。
(何かを探してる絵を貼る)
どこに何があるのかを全然知りません。
この前は外へ行くとき30分ぐらい家の鍵がどこにあるのか探していました。
(誕生日会の絵を貼る)
原因は父が結婚記念日を覚えていなかったことです。
でも、それだけじゃありません。
子供の誕生日も忘れています。
ひどいことに母の誕生日も覚えていません。
のどが痛くて、水すら飲めない。
体が痛くて、歩くことすらできない。
昨日はひどく酔っていたので、どこで飲んだかすら覚えていない。
あの学生は学校にかばんすら持ってこない。
あの学生は試験の解答用紙に名前すら書いていない。
あの学生は担任の先生の名前すら憶えていない。
父は自分の食べるものを料理することすらできない。
父はどこに家の鍵があるのかすら知らない。
父は母の誕生日すら覚えていない。
練習
① とても忙しくて、( )すらできない。
② ( )すらできない人が増えてきている。
③ 若い頃は貧乏で、( )すら食べることができなかった。
④ 彼は海外に興味がないので、( )すら持っていない。
⑤ 自分の子供のこととなると、( )すら可愛く感じる。
⑥ ( )、部屋にはテレビすら置いていない。
⑦ ( )、子供の顔を見る時間すら作れない。
⑧ ( )、子供ですら分かる。
⑨ ( )、涙すら出てこない。
⑩ ( )、顔すら覚えていない。