新人君
新人君
今日からいよいよ文法の学習ですね。
まずは、第1課ですね。
まだクラスが始まったばかりなので、緊張しますね。
まあ、そんなに心配しないで!
「あいさつ」の導入のときにある程度クラスの雰囲気がよくなったでしょう?
今回は一緒に第1課のクラスの流れを考えましょう!!
先輩さん
先輩さん

こちらもチェック!!
 新人教師必見!!初回のクラスで気を付けたいこと。

  日本語のクラス「あいさつ」の導入

新人君
新人君
第1課は日本語の基本文型である「~は~です」の学習ですね?
ああ、そうだな。
この課での目標はずばり!
これだ!!
ベテランさん
ベテランさん

みんなの日本語 「第1課」の目標

「自分のこと、他者のことについて述べることができる」

中堅さん
中堅さん
これを目標に授業を組み立てるのよ…
この課が終わった時点で、「国籍、仕事、年齢」について紹介することができるようになっていれば合格よ…
新人君
新人君
はい、しっかりと準備します!!
この課でつまずきやすいのは、
以下のことね!!
先輩さん
先輩さん

この課の注意点!!

「あの方はどなたですか。」「~さんです。~の~です。」の質疑応答
  とにかく文型が長くて覚えにくいです。
  そして、使用頻度が少ないので定着しません。
  ここでは「の」の使い方を覚えることに重点を置きましょう!!

中堅さん
中堅さん
まあ、使用頻度も低いしフレーズで覚えさせてもすぐ忘れるわね。
今後、もう少し日本語に慣れてきたら、自然に使えるようになるわね。

~はで~す。(国籍)

さあ、いよいよ文型の練習ね。
学習者が最初に習う文型よ。
板書にも気をつけてクラスを進めていきましょう。
先輩さん
先輩さん

自己紹介

教師
教師
私は田中です。
私は日本人です。

学生に一人ずつ自己紹介してもらいます。
人数が多いと、他の人の発言を待っている学生が退屈になります。
人数が多い場合は、自己紹介シートを作成して配り、学生同士で自由に自己紹介しましょう
本当に時間がない場合は、数名だけを指名してさらっと進めるなどの工夫が必要になります。

 

板書

わたし たなか    です。
わたし にほん じん です。

 

他者紹介

教師
教師
こちらはリザさんです。
リザさんはアメリカ人です。

フラッシュカードで文型の練習しましょう。
人数が多くない場合は、順番に隣の人を紹介していきましょう。

 

板書

こちら   リザさん   です。
リザさん アメリカじん です。

 

中堅さん
中堅さん
ここに練習用の教材を準備したわよ!!

~は~です(国籍)のサムネイル 
ここから教材がダウンロードできます。
 

 

~は(身分)です。

教師
教師
私は会社員です。
リザさんは医者です。

フラッシュカードで文型練習をしましょう。
(社会人のクラスの場合、自分の職業を言ってもらいましょう。
 出てくる職業の語彙の確認は面倒ですが…)

 

板書

わたし   かいしゃいん です。
リザさん  いしゃ    です。

中堅さん
中堅さん
留学生クラスで学生に順番に言わせると…
みんな「私は学生です」になって、失敗するわよ…
フラッシュカードで色々な職業を練習して…
中堅さん
中堅さん
ここに練習用の教材を準備したわよ!!

~は~です(職業)jaのサムネイル
こちらから教材がダウンロードできますよ!!

~は~(年齢)です。

中堅さん
中堅さん
テキストでは「~じゃありません。」が次の項目だけど…
うーん、今回は「~は~です」の流れのまま、
「~は(年齢)歳です。」を先に導入してみる?
それも、悪くないな。
板書も国籍・職業・年齢で縦に並べられるからな!!
ベテランさん
ベテランさん

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教師
教師
私は38歳です。
リザさんは25歳です。

板書

わたし    38さい です。
リザさん  25さい です。

新人君
新人君
みんなで板書を読むときに
数字の箇所で読めなくて進まないんじゃ…
それでいいのよ。
そこで「数字を覚える」という流れに持って行って、
数字が読めたら年齢が言えるということになるのよ。
それで「新しい文型(知識)を使って表現できることが増えた!!」
という達成感につながるんだから。
先輩さん
先輩さん

数字(1〜100)の導入

1歳(いっさい)、8歳(はっさい)、10歳(じゅっさい)などの特別な読み方、
二十歳(はたち)も合わせて確認しましょう。聴解では結構出てきます。

数字の読み方が一通り分かったところで、
フラッシュカードを使って年齢の言い方を確認しましょう。

 

中堅さん
中堅さん
ここに練習用の教材を準備したわよ!!

数字のサムネイル
ここから教材がダウンロードできます。

 

何歳ですか。おいくつですか。

教師
教師
Q:~さんは何歳ですか。
A:26歳です。

数人に確認をして、何歳ですかの意味を理解したと感じたら、
学生だけで順番に隣の人に聞いていく練習をしましょう。

 

板書

リザさん  は  なんさい  ですか。
         26 さい    です。
やまださん は  おいくつ  ですか。
        56 さい  です。

 

中堅さん
中堅さん
ここに練習用の教材を準備したわよ!!
今回はペアワークよ!!
ペアワークは手軽に質問と答えの練習をさせられるからいいわね。
すべての学生に一度に発話のチャンスを与えられるし。
教師は学生がきちんと話せているかを確認するだけでいいから、
楽でいいな!!
ベテランさん
ベテランさん

年齢のサムネイル
ここから教材がダウンロードできます。

 

今回はここまでね。
後半は「~じゃありません」や「~ですか」の教案、教材ね。
先輩さん
先輩さん

初回の日本語クラスで気を付けたいこと 

新人君
新人君
初めての学生の授業って緊張しますね…

そうね。
今まで、何度も新しいクラスを担当してきたけど、
慣れるってことがないのよね…
毎回、緊張して眠れなくなるわ…
先輩さん
先輩さん

新人君
新人君
どんな学生がいるんだろう?
クラスの雰囲気はどうだろう?
みんなと仲良くなれるかな?
あ~、心配で今日も寝られない…

何を大声で騒いでいるんだ?
初回のクラス?
そんなの誰だって緊張するものさ!
ただ、初回のクラスでやっておきたいことがいくつかある…
ベテランさん
ベテランさん

新人君
新人君
そっ、それはなんですか?
ぜひ、教えてください。

 

初回クラスでやっておきたいこと

まずはクラスの雰囲気づくりをすることを優先したほうがいいぞ!!
ベテランさん
ベテランさん

教師が緊張して硬い表情で授業をしていたら、
学生も穏やかな気持ちで授業を受けることができない。
1回目の授業から明るく、元気よく授業を運営しよう。

それから教師の指示の意味を理解させるように努めるんだ!!
ベテランさん
ベテランさん

復唱や合唱、または個別に発話させるときに指示を出しますが、
早いうちに指示の意味を理解させないとその後のクラスがスムーズに進行しません。
また、会話練習やワークシートなどもその都度やり方を説明するのは大変です。
はじめのうちは、準備する教材はある程度パターン化したものを作り、
学生がスムーズに作業できるようにするといいでしょう。
日本語の学習に慣れて、日本語での指示が理解できるようになってきたら、
色々なタイプの教材を準備すればいいでしょう。

中堅さん
中堅さん
リピートの合図が伝わらなくて、
誰もリピートしてくれない…
沈黙…
孤独…
怖いわね。

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クラス内でのルールの確認!!
ベテランさん
ベテランさん

国によって授業中のルールは異なります。
例えばガムを食べてはいけない
教室の中で帽子をかぶってはいけない
自由にトイレに行ってはいけない
など…
日本語クラスでのルールは早いうちにしっかり教えておかないと、
だんだん伝えにくくなり、面倒なことになります。

中堅さん
中堅さん
最初のうちは学生にルールを伝えやすいけど、
授業が進めば進むほど学生に伝えにくくなるわね。
今までOKだったのに、今になってどうして?
と思われてしまうから…

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宿題を提出する、ノートを書く、などを習慣化させる!!
ベテランさん
ベテランさん

これも最初のうちに厳しくチェックをしましょう。
宿題は必ず提出するもの。
ノートに書くようにして、
教科書にぐちゃぐちゃと書き込まない。
というような習慣をつけてしまいましょう。

ムードメーカ
いじられキャラ
愛されキャラ
を探せ!!
ベテランさん
ベテランさん

これも非常に大事です。
こういう学生がクラスにいると、
自然とクラスが活発になったり、穏やかになったりするので、
今後のクラス運営が非常に楽になります。

そのような学生が見つからないときには…
誰かを無理にいじって、いじられキャラ、愛されキャラに仕立て上げるという方法もあるけど…
その方法はリスクが高いわね…
いじられるのが嫌いな人をいじってしまうと、その人を傷つけてしまうことにもなるし…
先輩さん
先輩さん

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早いうちから学生同士のつながりを深めろ!!
ベテランさん
ベテランさん

最初のうちは無理にでもペアワーク、グループワークを多めに取り入れてみましょう。
学生同士で話し合ったり、教え合ったりする機会を増やしましょう。
学生間でのつながりが構築されると、
できる学生は自ずと呑み込みの悪い学生のサポートをしてくれるようになります。

初級レベルだとペアワークの答えを、
母語でちょこちょこ教え合っているのを見るけれど…
まあ、置いてけぼりの学生が出現してしまうより、
友だちに教えられる人間を増やして、
クラス全体のレベルを底上げしたほうがいいわね。
先輩さん
先輩さん

これらのことに気を配りながら、
序盤のクラスを運営していくんだ。
頑張れ!!
ベテランさん
ベテランさん