【 ~が早いか 】 JLPT N1の文法の解説と教え方
おいしいわね。
なくなる前に食べないと。
店頭に並ぶが早いか、人が殺到して。
もう、ないじゃないか…
「~が早いか」は「~なり」と似ていて、
「~の直後/~とほぼ同時に、~が起きる」という意味で使い、
時間が非常に短いことへの驚きを表すときに使います。
「~なり」と同じで、すでに起こったことに対して使います。
「~なり」は前項と後項は同じ主語でしたが、「~が早いか」は別の主語の場合も使えます。
「~早いか」の後件は意志動詞になることにも注意しましょう。
~が早いか
(事務所を飛び出している会社員の絵を貼る)
終業のベルが聞こえてきました。
あれ、Aさんはかばんを持って事務所を出て行きました。
ベルが鳴るのと同じぐらいのタイミングでしたね。
Aさんは終業ベルが早いか、すぐに事務所を出ました。
(電車がホームに入ってくる様子の絵、女性が電車の中で化粧をしている絵を貼る)
Aさんです。電車に乗って座席に座りました。
あれっ、かばんから化粧品を出してすぐに化粧を始めました。
Aさんは電車の座席に座るが早いか、化粧を始めました。
(彼に抱き着いている女の人の絵を貼る)
彼とデートをするようですね。
それで急いで事務所を出たり、電車の中で化粧をしていたんですね。
あっ、彼を見つけたようです。
彼を見つけるとすぐに抱き着きました。
Aさんは彼を見つけるが早いか、抱き着きました。
(デパートのセールで開店と同時に客が商品に向かって走っている映像を見せる)
あっ、今デパートが開店しました。
うわー、すごいですね。
店のドアが開くのと同時に、客は商品に向かって走り出しましたね。
(お腹を空かせている様子の人が料理を待っている絵を貼る)
今レストランで注文した料理を待っています。
あっ、注文した料理が運ばれてきて、今テーブルの上に並びました。
えっ、並ぶのと同時にすぐ食べ始めましたね。
(ラーメン屋で店員に注文している男の人の絵を貼る)
お客さんが入ってきました。
いま席に座りました。
お客さんが店員に「いつものと」と言いました。
店員がメニューを持ってくる前に、注文しましたね。
たった今椅子に座ったところですよ。
Aさんは終業のベルが鳴るが早いか、すぐに事務所を出た。
Aさんは電車の座席に座るが早いか、化粧を始めた。
Aさんは彼を見つけるが早いか、すぐに彼に抱き着いた。
店のドアが開くが早いか、客は商品に向かって走り出した。
料理がテーブルに並ぶが早いか、客はすぐに食べ始めた。
椅子に座るが早いか、客は「いつもの」と店員に注文した。
練習
① 乗客はドアが開くが早いか、( )。
② チャイムが鳴るが早いか、彼は( )。
③ 子供はベッドに入るが早いか、( )。
④ 両親が家を出るが早いか、子供は( )。
⑤ 夫は食事を済ませるが早いか、( )。
⑥ ( )が早いか、すぐに商品は売り切れになった。
⑦ ( )が早いか、すぐに外へ遊びに出て行った。
⑧ ( )が早いか、すぐにメンバーを集めた。
⑨ ( )が早いか、男はすぐにその場から逃げ出した。
⑩ ( )が早いか、客は商品に群がった。