【 ~にあって 】 JLPT N1の文法の解説と教え方
パニックにならずに対応できました。
ただ公衆トイレの紙がなくて、
ずっと出られなかっただけじゃないか…)
これは、「非常時にあっては~」のような使い方をします。
「~という普通とは違う、特別な状況で」と言いたいときに使います。
日常の会話では使われず、特別な場面で使われる硬い表現です。
~にあって
(若者たちが暗い顔をしている絵を貼る)
結婚をしたいですか?
私は車はお金がかかるので要りません。
結婚したいですが、30歳ぐらいですればいいと思います。
私は若いうちに結婚したいです。
考え方は人によって違いますが、経済の状況も影響するようです。
最近の日本経済は低迷しています。
物価は高くなるけど、若い人の給料はあがりません。
会社もいつ倒産するかわかりません。倒産しなくてもいつ辞めさせられるかわかりません。
昔は終身雇用が一般的だったので、会社に入ると定年まで働きました。
昔の若者のほうが心配事が少なかったかもしれません。
経済が低迷している時期で、
最近の若い人は昔の若者と比べると、大きい夢が持てなくなりました。
経済が低迷している時期にあって、若者たちは大きい夢が持てなくなりました。
(日本の年金の額の推移や、高齢者一人を若者が何人で支えているかを表している表を見せる)
これは今働いている世代の人が高齢者の生活の負担をするという制度です。
この表を見てください。
年金の支払い額は年々上がっていますね。
でももらえる額は年々下がっています。
また、1990年は5人の若者で一人の高齢者を支えていましたが…
今は2人で一人、2050年は若者一人で高齢者一人を支えることになるようです。
少子高齢化にあって、現代の若者の負担は大きいですね。
(過去から現代までの就職率のグラフを見せる)
最近は少し回復しましたが、それでも非正規雇用が多い状態です。
また、2000年ごろはとても悪かったことがわかりますね。
この時期から、若者の仕事に対する考え方が変わったと言われています。
就職が難しい時代にあって、若い人たちの仕事への考え方が変わりました。
「~にあって」は「~という特別な状況で」と言いたいときに使います。
(コロナウイルスの絵を貼る)
感染拡大の状況で、私たちの生活はどう変わりましたか?
オンラインで会社の仕事や学校の勉強をしています。
人と会う機会が減りました。
「~にあって」を使って説明してください。
コロナ禍にあって、オンラインでの作業が増えました。
(緊急事態宣言が出されている様子の絵を貼る)
緊急事態宣言が出ると、どうなりますか?
お店でお酒が飲めなくなります。
人が大勢集まるイベントはできません。
「~にあって」を使って言ってみてください。
緊急事態宣言下にあって、飲食店の営業時間が変更になりました。
緊急事態宣言下にあって、大規模なイベントが中止になりました。
(オンライン会議をしている人の絵を貼る)
みなさんもオンラインでの授業の経験がありますね。
もし、コロナが収まったら、オンラインをやめて昔のように対面で会議や授業をしますかね?
簡単な会議なら出張せずにオンラインですると思います。
一部の授業はオンラインのままだと思います。
このような状況下で、人々の働き方に対する考え方は変わりましたね。
経済が低迷している時期にあって、若者たちは大きい夢が持てなくなった。
少子高齢化にあって、現代の若者たちの負担は大きい。
就職が難しい時代にあって、若い人たちの仕事への考え方が変わった。
ウイルスの感染拡大にあって、人々はマスクを着用するようになった。
緊急事態宣言下にあって、飲食店でのお酒の提供が規制された。
このような状況下にあって、働き方に対する考え方が変わった。
練習
① 経営状況の悪化にあって、( )。
② 地震などの災害時にあって、( )。
③ 高齢化社会にあって、( )。
④ 現在の不景気にあって、( )。
⑤ 今後の社会の国際化にあって、( )。
⑥ ( )にあって、慌てないことが一番大切です。
⑦ ( )にあって、それでも営業成績が伸びている。
⑧ ( )にあって、人間関係が希薄になった。
⑨ ( )にあって、車を買う人が減ってきた。
⑩ ( )にあって、配達サービスが増えている。