【 ~ずにはおかない】 JLPT N1の文法の解説と教え方
見る人に衝撃を与えずにはおかない絵がたくさん展示されていましたよ。
絵の良さがわかるのね。
お世辞にも上手とは言えないわね…
この表現は
「~するまではあきらめない、必ず~する」という話者の強い意志を表すときに使う場合と、
「自然に~という感情、行為をしてしまう」と言いたいときに使う場合の、
2通りの使い方があります。
「します」の場合は「せず」になるので注意しましょう。
~ずにはおかない(自然に~感情/行為が起きる)
(男の人の話を嫌そうな顔で聞いている人たちの絵を貼る)
声も嫌ですが、話し方が気持ち悪いです。
課長の話し方は聞いていると、絶対に不快な気持ちになります。
課長の話し方は他の社員に不快感を与えずにはおきません。
(周りの人に白い目で見られている社員の絵を貼る。)
ピアノの楽譜をよく借りるようですが、いつも会社のコピー機でコピーしています。
いつも100ページぐらいの本をコピーしています。
紙も会社の紙を使うし、他の人が仕事の資料のコピーをしたいときも、
彼女がコピー機を使っています。
他の社員は彼女がコピー機を私物化していることを非難しています。
彼女が会社の物を私物化しているのを、他の社員は非難せずにはおきません。
「~ずにはおかない」は「自然に~の感情が起こる」とき「自然に~という行為をしてしまう」ときに使えます。
(素晴らしいピアノの演奏の映像を見せる。)
彼の演奏を聞いてどんな気持ちになりましたか。
感動しました。
上手なのでびっくりしました。
この映像でも聞いている人が感動していることがわかりますね。
彼の演奏を聞いたら、聞いている人は自然に感動しますね。
どう言いますか?
(著名人の感動的なスピーチの映像を見せる)
世界の平和について話していますね。
見てください、聞いている人はみんなハンカチで涙を拭いていますね。
彼女のスピーチはどんなスピーチですか?
(迫力のある映画の映像を見せる)
とても迫力がありますね。
映像だけではありません。
ストーリーも今までの映画にないようなものです。
この映画を見ると、みんな必ず衝撃を受けます。
(事務所のパソコンを殴っている社員の絵を貼る)
この間はパソコンのデータ作成でミスをして、会社のパソコンを殴っていました。
パソコンが壊れてしまいました。
殴ってパソコンを壊したのですから、故意ですよね。
会社はどうしますか。
上司が言いました。
会社の物を故意に壊すなんて、弁償させずにはおきません。
「~ずにはおかない」はもう一つ意味があります。
「~必ず~する」という意味で使います。
(先ほどの人物が女性社員の髪を引っ張ている絵を貼る)
女性社員が仕事で小さいミスをしただけなのに、彼女の髪を引っ張って怒っています。
これは完全な暴力です。
どうすればいいですか?
警察に訴えずにはおきません。
いつかやり返さずにはおきません。
あんなひどいことをされたら、上司に報告せずにはおきませんね。
(上司が先ほどの社員を注意している絵を貼る)
ある日、上司が彼を呼びました。
何と言いますか。
こんなことを繰り返しているなら、会社をやめさせずにはおきませんね。
彼の話し方は他の社員に不快感を与えずにはおかない。
会社の物を私物化しているのを見ては、彼女を非難せずにはおかない。
彼のピアノの演奏は、聞く人を感動させずにはおかない。
彼女のスピーチを聞いた人は、涙を流さずにはおかない。
彼の作った映画を見ると、衝撃を受けずにはおかない。
会社の物を故意に壊すなんて、弁償させずにはおかない。
あんなにひどいことをされたら、上司に報告せずにはおかない。
今のようなことを繰り返すなら、会社をやめさせずにはおかない。
練習
① ( )たら、弁償させずにはおかない。
② ( )ては、彼を非難せずにはおかないだろう。
③ 彼の言動は周りの人を、( )ずにはおかない。
④ 彼女の口の悪さは、私を( )ずにはおかなかった。
⑤ ( )は、見た人に衝撃を与えずにはおかなかった。
⑥ ( )は、私を不安にさせずにはおかなかい。
⑦ 彼女の美しさは、多くの男性を( )せずにはおかない。
⑧ 彼の演奏は聞く人の心を( )ずにはおかなかった。
⑨ ( )は、見るも人を驚かせずにはおかないだろう。
⑩ ( )は、経済にダメージを与えすにはおかなかった。