【 ~たりとも 】 JLPT N1の文法の解説と教え方
会議の準備が終わっていないんじゃないの?
1秒たりとも無駄にできる状況じゃないんじゃない?
ちょっと、気分転換をしたくて…
飲み物をよく買いに行くけど、1円たりとも無駄にできないんじゃない?
一瞬たりとも目が離せないな…)
これは「一人たりとも~」「一瞬たりとも~」のように使い、
「その少ない単位でも、絶対に~ない」と言いたいときに使います。
ただし、「1年」「1キロ」のような単位は、「1日/1秒」「1グラム」などまだ小さい単位があるので使えません。
「~たりとも」は硬い表現なので、日常的な会話では「一人も」「一瞬も」が使われます。
~たりとも
(故郷を思い出している外国人の絵を貼る)
国には妻と子どもがいます。
妻と子供のために日本の工場で働いています。
毎日、国の家族のことを思います。
1日も家族のことを忘れたことがありません。
国の家族のことを1日たりとも忘れたことがありません。
(病気になっている外国人の絵を貼る)
今日も国の家族に電話をしましたが、病気のことは言いませんでした。
家族を心配させたくないです。
国の家族のことを1日たりとも忘れたことがありません。
一度たりとも家族に心配をさせたくありません。
(仕送りをしている両親の絵を貼る)
両親が国からお金を送ってくれました。
このお金はとても大事に使います。
両親が送ってくれたお金は1円たりとも無駄にはしません。
「~たりとも」は「その小さい単位の~でも、絶対に~しない」という意味で使います。
(ドアの前で警備をしている人の絵を貼る)
みなさんは警備の人を雇いました。
警備員はそこを離れてはいけません。
人を入れてはいけません。
ミスが許されません。
警備員に何と言いますか?
ここには一人たりとも入らせないでください。
この仕事は1度たりともミスが許されません。
国の家族のことを1日たりとも忘れたことがありません。
一度たりとも家族に心配をさせたくありません。
両親が送ってくれたお金は1円たりとも無駄にはしません。
一瞬たりともそこを離れないでください。
ここには一人たりとも入らせないでください。
この仕事は1度たりともミスが許されません。
練習
① ( )、一日たりとも忘れてことがない。
② ( )、一秒たりとも離れたくない。
③ ( )、一瞬たりとも目が離せなかった。
④ ( )、一人たりとも侵入を許すな。
⑤ ( )、一円たりとも払いたくない。
⑥ 本当に疲れて( )たりとも、動けない。
⑦ 子供が走り回るので( )たりとも目が離せない。
⑧ 昔は父にご飯は( )たりとも残すなと言われたものだ。
⑨ 彼は話しているとき( )たりとも、私の目を見なかった。
⑩ すごい渋滞で( )たりとも進むことができない。