中級を学ぼう前期の教え方(~だらけ) JLPT N3の文法の解説と教え方
どうしたの?
先週、歯医者に行ったら、虫歯だらけだと言われたんです。
机の周りもお菓子のクズだらけだから掃除してね…
~だらけ
(本が部屋中に積み重なっている部屋の写真を貼る)
みなさん、どうですか。
本だらけですね。
ほこりだらけですね。
(外で遊んで泥だらけの子供の絵を貼る)
体も服も泥がたくさんついていますね。
泥だらけで帰ってきました。
(間違いの多いテストの絵を見せる)
どうですか?
間違いだらけです。
間違いだらけですね。
(「ばかり」と「だらけ」の違いについても少し触れる)
この部屋は本だらけだ。 〇 (本が多いです)
この部屋は本ばかりある。〇 (本以外の物もありますが、本が多いです。)
この部屋はほこりだらけだ。〇 (ほこりが多いです)
この部屋はほこりばかりだ。× (ほこりが多くて汚いですが、それ以外の物も部屋を汚くします)
子供が泥だらけで帰ってきた。 〇(泥がたくさんついています。)
子供が泥ばかりで帰ってきた。 ×(たくさんの泥とそれ以外のものが子供についています。)
テストは間違いだらけだった。 〇(間違いが多いです)
テストは間違いばかりだった。 〇(間違いが多いですが、少し正解もあります。)
彼はお酒を飲んでばかりいます。 〇(お酒を飲む回数が多いです。)
彼はお酒ばかり飲んでいます。 〇(他の飲み物も飲みますが、お酒が多いです。)
彼はお酒だらけ飲みます。 ×(だらけは、存在の意味なので「飲みます」と一緒に使えません。)
彼の部屋はお酒の瓶だらけだ。 〇(お酒の瓶がたくさんあります。)
「~だらけ」は、以前に学習した「~ばかり」と使い方が似ていますが、少し違いがあります。
「だらけ」の前に使われる言葉はだいたい決まっていて、
同質の嫌なものがたくさんある状態のときに使われます。
また、文末に使われることが多く「~だらけ+動詞」の形はあまり使われません。
「~だらけになって」、「~だらけで」などと一緒に動詞と接続されます。
「ばかり」は、物の量や行動の回数が多いときに使われ、話し手が「多い」と感じるときに使われます。
置き換えが可能なものもありますが、不可能なものも結構あります。
・彼は酒を飲んでばかりいる。 〇
・彼は酒を飲んでだらけいる。 ×(動詞とは接続不可)
・彼は酒だらけ飲んでいる。 ×(だらけは、物が多量に存在していることを表す)
・彼の言葉は嘘ばかりだ。 〇 (嘘が多い)
・彼の言葉は嘘だらけだ。 〇 (言葉の中に嘘がたくさん存在している)
「ばかり」の使い方にも注意!!
・彼は肉ばかり食べている。 〇(ほかの物も食べるが肉が多い)
・彼はタバコを吸ってばかりいる。 〇(タバコを吸う回数が多い)
・彼はタバコばかり吸っている。 △ (タバコ以外の物も吸うが、タバコを吸うことが多い?)
動詞の目的語が限定的な物の場合、ちょっと変な意味になることがあります。
練習
例 うち の げんかん は くつ だらけで ちょっと きたない。
① あの試験は難しかったので( )。
② 子供が( )で 外から 帰ってきた。
③ あの夫婦は計画をせずに買い物をするので( )。
④ 今日は休みなので、どこへ行っても( )。
⑤ この部屋は全然そうじしていないので( )。
⑥ 彼は 朝から たばこ ( だらけ / ばかり ) すっている。
⑦ 彼女の 家は ごみ ( だらけ / ばかり ) で 汚い。
⑧ あの人は 好きなもの ( だらけ / ばかり ) 食べている。
⑨ 今月は 寒いので 風邪で休む人 ( だらけ / ばかり )だ。
⑩ あの先生は 厳しいので 試験 ( だらけ / ばかり ) する。
⑪ この 電話は 先月 買った ( だらけ / ばかり ) なのに もう 壊れた。
⑫ 最近 カレー ( だらけ / ばかり ) 食べている。
「中級へ行こう」と比べると内容が充実したわね。
教師が別に準備したほうがいいな!!