【 ~のごとく 】 JLPT N1の文法の解説と教え方
嵐のごとく過ぎ去った1週間だったわ。
お酒をミスのごとくがぶがぶ飲む人がいて…
時間があっという間に過ぎたな。
まさに光陰矢の如し!!
「~ごとく」には2つの用法があります。
1つ目は「嵐のごとく去った」のように「例え」での用法です。
2つ目は「下記のごとく決定した」のように内容をあげる用法です。
「ように」「ような」と同じ意味で使いますが、硬い表現になります。
~のごとく / ~のごとき / ~のごとし
(社長室の椅子に座っている偉そうな男の人の絵を貼る)
最初は社員の少ない会社でしたが、
社長のリーダーシップと鉄のような信念でビジネスを成長させました。
社長は鉄のごとき信念をもって、ビジネスを成長させました。
(社長のかたわらに目立たない秘書が立っている絵を貼る)
社長には優秀な秘書がいます。
ほら、社長のそばに、影のように立っていますね。
活躍する社長のそばには、いつも影のごとく秘書が立っています。
(病院に入院している社長の絵を貼る)
でも、すぐに退院して、いつもと同じように働いています。
手術したばかりなのに、まるで何事もないように振舞っています。
手術をしたばかりだが、何事もないかのごとく振舞っている。
「~ごとく」は「~ように、~ような」と同じようにつかえますよ。
でも硬い表現ですから、日常会話ではあまり使いません。
(お金を無駄遣いしている様子の人の絵を貼る)
ここの生活は質素です。あまりお金を使うことがありません。
昔、日本で働いていた時はお金をたくさん使いました。
おかねを湯水のように使っていました。
どう言いますか。
(海外で長く働いていることがわかるような絵を貼る)
ですから、日本を出てもう10年になりますね。
本当に時間が経つのは早いです。
まさに光陰矢の如しです。
「光陰矢の如し」は時間が経つのが早いというときに使いますよ。
(手紙を読んでいる男の人の絵を貼る)
手紙には次のように記してありました。
この「次のように」の「ように」も「ごとく」に変えられます。
家族からの手紙には、次のごとく記してありました。
と言います。
(怖い顔でシュートを放つ選手の絵を貼る)
今日もテレビで試合を見ています。
見てください。この選手はすごいシュートを打ちます。
いつも鬼のような顔で、敵のチームを攻めます。
どう言いますか。
(軽快にドリブルをしている選手の絵を貼る)
見てください。すごい早いドリブルです。
まるで疾風のような速さでボールを運んでいますね。
どう表現しますか。
(岩のような大きな体のゴールキーパーの絵を貼る)
見てください。大きい体ですね。
彼は岩のような体で、ゴールを守っています。
社長は鉄のごとき信念をもって、ビジネスを成長させた。
活躍する社長のそばには、いつも影のごとく秘書が立っている。
手術をしたばかりだが、何事もないかの如く振舞っている。
日本で働いているときは、お金を湯水のごとく使っていた。
もう海外で暮らして10年だ。まさに光陰矢の如しだ。
家族からの手紙には、次のごとく記してあった。
いつも鬼のごとき顔で、敵のチームを攻めます。
疾風のごとき速さで、ボールを運びます。
]岩のごとき体で、ゴールを守っています。
練習
① その侍は敵を( )ごとく倒していった。
② 短距離ランナーは( )ごとく目の前を走り抜けた。
③ 重労働で汗が( )ごとく流れ出た。
④ ナイフで切ると肉汁が( )ごとくあふれ出た。
⑤ 楽しい時間は( )ごとく過ぎ去った。
⑥ ( )、以下のごとく書いてあった。
⑦ ( )は、まるで( )であるかのごとく威張っている。
⑧ 彼は怖いものなどないかのごとく振舞うが、( )。
⑨ 父は( )のごとき( )をして、息子を叱った。
⑩ 彼女は( )のごとき( )で、男性たちを魅了する。