【 ~ともなく / ~ともなしに】 JLPT N1の文法の解説と教え方
この前提出した教案、見ていただけましたか?
見るともなしに見ていたわよね…)
これは、「空を見るともなく見ていたら…」のように使われます。
「はっきり意識しないで~する」「目的を持たずに~する」といった様子を表します。
同じ動詞や似た意味の動詞を前後に使うことが多いです。
一部の動詞「見る」、「聞く」、「考える」などと一緒によく使われます。
~ともなく/~ともなしに
一人暮らしは寂しいので、いつもテレビをつけています。
何か音がないと寂しいのでつけているだけです。
テレビの内容はいつもしっかりと見ていません。
今日、家へ帰ってテレビをつけて、ソファに座って考えごとをしていました。
ふと気が付くと私の故郷の町を紹介していました。
テレビを見るともなく見ていたら、私の故郷の町が紹介されていました。
(クラスでボーっとしながら先生の話を聞いている学生の絵を貼る)
先生の話す内容も難しくてよくわかりません。
今日、先生の説明をなんとなく聞いていたら、急に質問されました。
しっかり聞いていなかったので、答えられませんでした。
先生の話を聞くともなしに聞いていたら、急に質問をされました。
(若い人が考え事をしている絵を貼る)
来年大学を卒業するので、就職活動を始めました。
最近、大学を卒業したらどんなことをしようか、
将来の自分はどうなっているだろうか、
悩むほど真剣にではありませんが考えることがあります。
将来の自分について考えるともなく考えることがあります。
「~ともなく」は「はっきり意識しない」「目的を持たないで」
何かをすることを表します。
(お父さんの車に乗っている子供の絵を貼る)
毎日父に車で学校に送ってもらっていました。
父は車の中でいつも同じ歌手の歌を聞いていました。
私は特にその歌手のことが好きなわけではありませんが、
車の中でいつも聞いていたので、歌を覚えてしましました。
(頬杖を突きながら本のページをめくっている学生の絵を貼る)
来週試験があるので、毎日勉強しています。
今は物理の勉強をしているようです。
教科書を読んでいますが、複雑そうな本ですね。内容が難しいんですかね?
内容を読まないで、ただページをめくっているだけです。
(主婦が食事を前に携帯をいじっている絵を貼る)
でも、今日は珍しく父の帰りが遅いです。
私たちは父を待たずに先にご飯を食べました。
そろそろ帰ってくると思うのですが…
母も携帯をいじっていますが、なんとなく父を待っているよな様子です。
(呼び声に反応している人の絵を貼る)
どこからかわかりませんが、声が聞こえます。
どうも私の名前を読んでいるようです。
でも、その声がどこから聞こえるのか全然わかりません。
どこからともなく私を呼ぶ声が聞こえます。
(偉そうな人が宴会で社員の前で歌っている絵を貼る)
晩御飯はみんなで宴会をしました。
社長は社員の前で歌を披露しました。
社長が歌い始めました。
すると誰が最初にしたかはわかりませんが、みんな手拍子を始めました。
社長が歌い始めると、誰からともなしに手拍子を始めました。
(険悪な雰囲気の二人の人の絵を貼る)
昔は仲が良かったんですが、急に仲が悪くなりました。
喧嘩をしたようですが、どちらが先に始めたのかはわかりません。
あの二人の喧嘩はどちらからともなしに始まりました。
「ともなく」は、疑問視と一緒に使うこともできますよ。
「どこから」「いつから」「だれから」なのか「わからない」ときに使います。
テレビを見るともなく見ていたら、私の故郷の町が紹介されていた。
先生の話を聞くともなしに聞いていたら、急に質問をされた。
将来の自分について考えるともなく考えることがある。
父が車で聞いている歌を覚えるともなしに覚えてしまった。
弟は複雑そうな本を読むともなく、ただページをめくっている。
母は父の帰りを待つともなしに待っているようだ。
どこからともなく私を呼ぶ声が聞こえる。
社長が歌い始めると、誰からともなしに手拍子を始めた。
あの二人の喧嘩はどちらからともなしに始まった。
練習
① ( )を聞くともなくに聞いている。
② ( )を見るともなしに見ていた。
③ ( )を考えるともなく考えることがある。
④ ( )を覚えるともなしに覚えてしまった。
⑤ どこからともなく( )。
⑥ 誰からともなく( )。
⑦ いつからともなく( )。
⑧ どちらからともなしに( )。