中級を学ぼう前期の教え方( ~というものでもない / ~というものではない) JLPT N2の文法の解説と教え方
今日もうまく説明できなかった…
今日もずいぶん落ち込んでいるのね。
きちんと文法の意味や使い方を調べて、自分ではきちんと理解してから授業に入っているんですが、
おしえてみると、みんなあまり理解できていないような顔をしてるし、
なんだか質問も多くて…
理解しているからといって、教えられるものでもないわね。
教える場合には説明が分かりやすくて、相手が理解できるというのが一番重要だから。
学生はいいか悪いか決めるからな。
経験の長い教師がいい評価をされるといものでもないな。
学生が良い教師と思ったら、それが良い教師だな。
新人もベテランんも平等にジャッジされるのがこの世界だ…
~というものではない/~というものでもない
(お金持ちの人の絵を貼る)
みなさんこの人が幸せだと思いますか。
何でも買えます。旅行もたくさん行けますから。
でもこの人は、仕事が忙しいです。
家族と過ごす時間がありません。
旅行の時間もありません。
休みもありません。
体調もいつもよくないです。
幸せですか?
お金があっても、幸せじゃない人もいますね。
お金があっても幸せというものでもありませんね。
(携帯電話の絵を貼る)
色々な新しい機能があってべんりです。
デザインもとてもいいです。
この携帯電話は、ほかの携帯電話より安いです。
みなさん買いますか?
(他のデザインがよくない携帯電話の絵を貼る)
そして、さっきの電話より少し安いです。
Aさんどちらを買いますか。
デザインがいいですから。
デザインも大事ですね。
安ければいいというものでもないですね。
(サプリメントの写真を見せる)
サプリメントを飲めば健康になるというものでもありませんね。
お金があれば幸せというものでもない。 (お金があっても、幸せじゃない人もいます)
安ければ売れるというものでもない。 (安くても、デザインが悪かったり、機能がないと売れません)
サプリメントを飲めば健康になるというものでもない。 (サプリメントだけでなく、運動や食事も大切です)
「~というものではない」は、部分否定の表現として使われます。
部分否定と言ってもピンときませんが、
簡単にいうと「普通なら~だが、いつも必ず~とは限らない」という意味です。
話す人の主観的な考え方を述べ、そのことを否定する場合に使われます。
「~というものでもない」のほうが優しい言い方の否定になり、「~というものではない」は強い言い方の否定になります。
「~わけではない」と同じ使い方をされます。
学生に説明するときには、難しい言葉は使えないので丁寧に例文を出して理解させましょう。
練習
例 結果がよければいいというものでもない、経過も大事です。
① ( )があっても、幸せというものでもない。
② ( )というものでもなく、バランスよく食べることが大事です。
③ ( )というものでもなくて、安くてもおいしい食べものはたくさんある。
④ クラスに参加すれば( )というものでもない。自分で勉強をするのも大事だ。
⑤ 仕事が( )というものでもないので、丁寧にミスなくやってください。
⑥ 勉強すればできるというものではなく、( )。
⑦ 食べる量を減らせば痩せるというものではなく、( )。
⑧ 他の人のやり方が絶対に正しいというものでもないので、( )。
⑨ 始めてすぐに習得できるというものでもないので、( )。
⑩ 失敗したらやり直しができないというものでもないので、( )。
「中級へ行こう」と比べると内容が充実したわね。
教師が別に準備したほうがいいな!!