【~どころではない】 JLPT N2の文法の解説と教え方
だれかこの荷物を会議室に運ぶのを手伝ってください。
今、別のことで忙しいの。
他の仕事どころではないよ。
校長にすぐに来るように呼ばれているの…
二日酔いで頭が痛くて、
荷物を運ぶどころではないんだ…
これは、「何か理由があって、とても~ができる状態ではない」ということを表します。
会話でよく用いられ、自分の状況について話すときに用いられます。
また相手の言ったことを取り上げて、
「それ」と一緒に使う「それどころではない」という表現もあります。
~どころではない
(救急車で人が運ばれている絵を貼る)
救急車で病院に運ばれたと連絡がありました。
でも、みなさんは今日いろいろ用事があります。
今、図書館で勉強しています。
あとで友達と買い物する約束があります。
それから、本屋で新しい小説を買うつもりです。
晩ご飯は友達と一緒に焼肉を食べる約束をしました。
どうしますか。
家族が病院に運ばれたので、
図書館で勉強しているどころではありません。
買物どころではありません。
小説を買うどころではありません。
焼肉どころではありません。ね。
「~どころではありません」は、「理由があって、~をしている場合ではない状態」のときに使います。
(大学の絵を貼る)
思い出作りの卒業旅行に誘われています。
アルバイトをして、一人暮らしの資金を作りたいです。
社会人になる前に、車の免許が欲しいです。
でも、次の試験の結果が悪いと卒業できません。
どんな気持ちですか。
卒業できないかもしれないので、アルバイトをするどころではありません。
勉強をしなければならないので、車の免許を取りに行くどころではありません。
友だちが、大学卒業の前に北海道に行こうと言いました。
みなさんは何と言いますか。
と言います。
こんな言い方もできます。
「試験があるから、それどころではありません。」
「それ」は「北海道旅行へ行く」ことです。
家族が救急車で運ばれたと聞いたので、図書館で勉強しているどころではない。
家族が病気で、買物どころではない。
病院へすぐ行かなければならないので、小説を買うどころではない。
今日は家族を看病するので、焼肉どころではない。
大事な試験があるので、卒業旅行どころではありません。
卒業できないかもしれないので、アルバイトをするどころではありません。
勉強をしなければならないので、車の免許を取りに行くどころではありません。
A:大学卒業の前に北海道に行かない?
B:ごめん。試験があるからそれどころじゃないんです。
練習
① 今日は急に残業することになって( )どころじゃない。
② ( )、アルバイトどころではない。
③ A:昼ご飯、食べに行かない?
B:( )それどころじゃないんですよ。
④ A:( )?
B: ごめん。今、それどころじゃないんです。
⑤ ( )、観光を楽しむどころじゃなかった。
⑥ ( )、仕事どころじゃない。
⑦ ( )、寝るどころじゃなかったんです。
⑧ ( )、貯金するどころではない。
⑨ 忙しいときに話しかけられて、( )どころじゃなかった。
⑩ スピーチの前は緊張して、( )どころではなかった。