初級の学習が終わった学生の読解力の強化に役に立つ本
模擬試験をしたんですが…
読解だけ全然できない学生がいるんです。
読解ができない原因はいろいろあるからな。
きちんと原因は把握しているのか?
読解の成績が悪い原因はいくつかあるわ。
①単純に読むスピードが遅いタイプ
②漢字や語彙が理解できないから読むのが遅いタイプ
③日本語の文法などの理解力に問題があるタイプ
このようなタイプは日本語能力が上がってくると改善することが多いわね。
④問題文をよく読んでいないタイプ
設問で「正しい物を選べ」「違うものを選べ」などを読んでいないことが多いタイプね。
気を付けるように言えば少し改善するわね。
⑤読解の問題に慣れていなくて文章中のキーワードが見つけられないタイプ
「指示代名詞」とか「下線部の~」とかの問題でよく間違えるわね。
読解の解き方の練習すれば成績が上がる可能性は高いわね。
⑥日本語に関係なく母語でも読解が弱いタイプ
⑦独特な感性を持っているタイプ
⑥のタイプは時々いるわね…
このタイプはなかなか伸びないわね。
⑦は珍しいタイプね。「筆者の言いたいことを~」の問題はだいたい間違えるわね。
プライベートレッスンならタイプに合わせて使用する本を換えてあげた方が効果的ね。
すぐに力が付くものではないから日ごろから学習に取り入れて慣れさせることが大事よ。
みなさん、読解力の育成にどんな本を使っているんですか?
色々なタイプの問題があるしな!!
それに、「短文なら3分」「長文なら10分」というように時間設定しやすいしな!!
初級が終わったレベルなら「読解を始めるあなたへ」もいいわね…
色々な出題形式があって自然に読解の能力が付く感じね…
中級の教科書に入ると読解が増えるから、
中級に入る前に少しずつやったり、中級に入ってから宿題で出してもいいわね…
中上級の学生なら「速読の日本語」でもいいわね。
解き方がわかっていないような学生なら「新完全マスターの読解」もいいわね。
漢字や語彙が弱いなら、なるべくふり仮名の少ない読解の本を選んで、
読めない漢字、意味の分からない語彙を調べるのも課題にするわね。
他にも「日本語総まとめ」とか…
それから「日本語多読ブックス」なんかも…
でも、…
担当しているクラスが中級になるので、
今回は「読解を始めるあなたへ」のことについて教えてください。
読解を始めるあなたへ
他のページでも紹介した「~が弱いあなたへ」と同じシリーズよ…
「聴解が弱いあなたへ」と「文法が弱いあなたへ」については以前に触れていたわね。
初級の学習が終了したあとで、聴解が弱い学習者にのために準備できるリスニングの練習の本
宿題でも出しやすいし、授業の中でも取り入れやすいな。
内容も段階的に難しくなっていくので、先生も学習内容を教えやすいし、
学習者にとっても敷居が低い本ですね。
①読解に必要な語彙の確認
②本文
③本文の内容理解のための〇☓問題
④深く内容を理解するための問題
⑤カタカナ語のクロスワードクイズ
⑥コラム
以上ね。
④の出題形式は課によって、
「穴埋め」「選択式」「筆記式」「表の完成」など
いろいろなパターンで出題されているわ。
他の教科書では日本語のなぞなぞだから、
普段とは違う形の文を読む練習になるわね…
テーマは「ある留学生の1日」についてで、インタビュー形式の文章だ。
①本文
②本文の下線が引いてある語彙の意味を選択肢から選ぶ問題(4問)
③本文の内容についての〇☓形式の問題(6問)
④内容に合う数字を( )に入れる問題(5問)
⑤質問に答える問題(筆記形式)(6問)
⑥この留学生のインタビューからスケジュール表を作る穴埋め問題(9問)
⑦カタカナクロスワード(縦のクイズ4問、横のクイズ6問)
だな。
必ず学習者を読解に慣れさせる!!
という気迫のようなものを感じるな。