みんなの日本語の教案と教材【第20課】「普通形(な形容詞/名詞/色々な文型)」の教え方
名詞・な形容詞の普通体
(先ほどの会社員の絵を使って)
教師 A:来週、暇ですか。 B:はい、暇です。 Aさんは暇ですか。 教師 教師 A:いいえ、暇じゃありません。 先週は暇でしたか。 B:いいえ、暇じゃありませんでした。 Aさんは? 教師 教師 A:暇でした。 |
(先ほどの学生の絵を使って…)
教師 A:来週、暇?(↗) B:うん、暇。(↘) A君は? 教師 教師 A:ううん、暇じゃない。(↘) 先週 暇だった?(↗) B:ううん、暇じゃなかった。(↘) A君は? 教師 教師 A:暇だった。(↘) |
な形容詞の普通形のルールを確認
暇です → 暇(だ) ※会話では「だ」をつけないことを説明
(めいし・な けいしょうし)
ひま です → ひま(だ)
ひま じゃありません → ひま じゃない
ひま でした → ひま だった
ひま じゃありませんでした → ひま じゃなかった
その他の普通体
後続句
- 「~が ほしいです。/ ~たいです。 / ~たくないです。」→ い形容詞であることを確認。
- 「~てください。」 → 「~ください」が丁寧な表現であるから、
「ください。」を取り除くだけでいいことを確認。 - 「~ています。」→ 「います。」を「いる」に変える。
- 「~てもいいです」→「いいです。」がい形容詞なので「です」を取り除く。
- 「~てはいけません」→ 「いけません」(Ⅱグループ)だから、「いけない」になる。
- 「~ないでください」→ 「ください」を取り除くだけでいい。
- 「~なければなりません」→ 「なりません」(Ⅰグループ)のない形で「ならない」になる。
- 「~なくてもいいです」→ 「いいです」は、い形容詞なので「です」を取り除く。
- 「~できます」→ 「できます」(特別なⅡグループ)なので辞書形は「できる」
- 「~たことがあります」→ 「あります」の辞書形で「ある」
- 「~なります」→ 辞書形は「なる」
ルールに従って変換すればいいことを理解させるんだ!!
その他の言葉
- 「ここ」「そこ」「あそこ」→「こっち」「そっち」「あっち」
- 「わたし」(男)→「僕」
- 「~が、~」→ 「~けど、~」
助詞の欠落
- 取り除いても問題ない助詞「は」、「を」、「へ」、「が」など
- 取り除いてはいけない助詞「に」「で」「と」「の」など
- 取り除けないものは、助詞自体に機能があって取り除くと意味が分からなくなるもの。
- 山田さんに借りました。→ 山田君 借りた。(山田さんに借りた?山田さんが借りた?)など
な形容詞、名詞の現在形(肯定)の「~だ」の確認
口語では、
Q:明日、暇?
A:うん、暇。
のように、「だ」を言わないが、
日記のような筆記の場合には、
「明日は試験だ」
のように「だ」をつけることを確認。
実際に日記を書かせて、「だ」の使い方を確認。
学生がスムーズに普通体の会話を使うことは難しいわね。
「普通形」というものがあって、変形のルールはこれだ!
ということを理解させればいいんじゃない?
どうせ20課以降の課でも「普通形」を繰り返し使うんだし…
そのうちスムーズに使えるようになるわよ…
いよいよ初級も折り返し地点が近づいてきましたね。
他の課の導入や練習はここからみてください!!